アシスタントの面接採用を通して感じたこと

こんにちは、カワタです。

モンゴルで生活してから、毎日6時半起き24時就寝になり、健康的な生活を送っています。モンゴルの娯楽といえばカラオケ(なぜかめちゃくちゃある)かウォッカを飲んで、大自然でのんびりするくらいしかありません(本当に)。なので、僕の生活は読書・仕事・筋トレのみで構成されています(Kindle最強です笑)

 

f:id:tannu:20180928130224j:plain“雲ひとつ無い空”に“飛行機雲”

 

そんなモンゴル生活ですが、当然言葉が通じないことには仕事になりません。というわけで通訳+アシスタントを探すことになり、その採用の裏側を書いていこうと思います。

 

採用どころか…

僕は日本で就活もしたことなければ、面接もしたことないし、もちろん採用なんかしたことありません。正直どんな順番で採用って決まるの?ってところからのスタートでした(笑)

とりあえず何から始めようかと悩んで、募集の条件を考えることから始めました。社長の通訳さん(ラブジャさん)に手伝ってもらって、モンゴルでの基本的な募集条件を書き出しました。

・基本給料:モンゴルの平均的な給料
・試用期間:1ヶ月間
・休日:週休2日
・食事:あり
・保険:あり
・交通費:あり
・仕事内容について

ざっと出してみるとこんな感じでした。ちなみに食事というのは、モンゴルでは昼食の支給があるのかどうかも考慮する必要があるみたいです。仕事内容については

・通訳
・レザー製品制作の手伝い
・その他新規事業の手伝い

ということで条件を設定しました。

 

募集ってどこでするの?

条件が決まったので、早速募集を開始したいのですが、日本みたいにタウンワークも無ければ、国内の人材派遣の会社もあるかどうか怪しいとのこと。「えっ?!じゃあどうやって企業は募集して採用してるのさ!」という状態からスタートしました(笑)

まず、モンゴルにはWEBサイトが多くありません。というのもフェイスブック社会で、不用品の売買から家探し、仕事の受注まで何でもフェイスブックでやり取りします。

なんとか探して、無料の仕事掲示板を見つけ出しました。ちなみにその掲示板のサイト名が“無料.com”という(笑)。

そんな名前だから見つからないんじゃ!(怒)

という愚痴をラブジャにしつつ、募集をかけてみました。

 

問い合わせが全く来ない…

5日間ほど待ってみましたが問い合わせが全く来ないので、「むむむ…どうしよう…」ということで原因を考えることに。

いくらモンゴルといえど、さすがに募集内容が手抜きすぎたか…ということでもう少し丁寧に書いてみました。
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ウランバートルで通訳をしながら、一緒に仕事をしてくれるかたの募集です。
一緒にビジネスを大きくしたい!熱意のある方を募集してます。

仕事内容
・通訳
・革工房で革製品の制作のお手伝い
・その他細かいサポート

条件
・給料:平均的な給料(昇給あり)
・勤務時間:10:00~18:00(休憩1時間)
社会保険:あり
・交通費:2000₮まで/1日
・休み:週休2日
・食事:支給あり(現金支給はなし)

面接場所
TyPe business salon
住所:

担当者名:KABATA
TEL:********
※通話は日本語でお願いします。

会社情報
ラズホールディングス株式会社
http://luz-holdings.com/

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こんな感じで書き直しました。

 

他に手は無いのか?

書き直したものの即効性があるわけではなく、1日経っても問い合わせは来ませんでした。最初に採用期間として10日ほど設けていましたが、すでに6日経っていました。「むむむ…やばい…ただただ無駄な時間が過ぎている…」

ということで他の手はないのか考えることに。

 

最初からそれ使えばよかったやん!

ラブジャと二人で考えていても出てこないので、こういう時は人に頼もう!ということで、うちの会社のHPなど担当してくれてるプログラマーさん(日本語ペラペラのBat-Erdeneさん)に聞いて見ることにしました。すると

「募集掲示板より日本に興味のある人が集まってるフェイスブックグループで募集したほうが早いと思いますよ」ってさらりと言われました。

「…いや、そうだよね!フェイスブック社会だもの!(゚д゚)」

ということで(なんで気づかなかったのか…)フェイスブックグループで募集することに。

 

応募殺到!

投稿してから1時間もしない内に、応募がガンガン来ました。応募が来すぎている感じがあったので、その日3~4時間でフェイスブックでの募集を締め切るまでになりました。日本語話せる人こんなにいたのか〜と関心しつつ、面接の日程をガンガン入れた結果、1日で8人とか面接することになりました(笑)

「今までの6日間は何だったんだ…」

という思いを心にしまいつつ、ひとまず応募が来ただけでもかなり嬉しかったです。
今考えてみると、さっきの文面だけの記載でそんなに応募が来る方が不思議だなと思います。

自分が日本で就職(または転職)先を探していたら、そんな文面だけの(しかも)海外の会社に応募しないよなと(笑)ましてや顔も見えない人のアシスタントなんて…

結局、ありがたいことに採用が決まるまでに全部で20人ほど面接をしました。

 

面接って何聞けばいいの?

僕の最後に面接を受けた記憶といえばアルバイトの面接くらいでした。就活をしてないことを少し後悔しつつ「面接って何聞けばいいんだ?」ということでググってみることに。

検索結果が「ありきたりな質問であまり参考にならない…orz」ということで自分で考えてみることにしました。まず、どんな人を採用したいかというところから逆算しました。

・自分のことをしっかり理解していること
・明るくてコミュニケーション能力がある
・仕事に打ち込んでくれる
・挑戦心や野望を持ってる

次に、上記のような素質を持っているのかどうかを質問で引き出さなければいけないので、質問事項を書き出してみました。普通の質問をしてもありきたりな答えしか返ってこないのかなと思ったので、面白い質問も入れてみようと思いました。

・今までの経歴について
・幸せ・生きがいを感じる瞬間
・自分の強みと弱みについて
・今現在、何をしていますか(仕事など)
・将来どうなりたいと思っていますか
・今この瞬間に1億円手に入ったら、何に使いますか

このくらい準備したら大丈夫だろうということで、あとはこっちから質問するだけではなく、こっちも自己開示して、緊張をほぐしながら話しやすい雰囲気を作っていくことを心がけました。

 

いざ面接!

面接には本当にいろんな人が来ました。年齢は10代から50代まで、ウランバートル市外からも面接に来たり、独身の人も既婚の人も子持ちの人も応募していただきました。

その中でみんなの共通点は、“日本で留学か仕事をしたことがある”ということでした。なんでそんなに日本に行く人が多いのかという理由を探ってみると、モンゴルから一番行きやすい先進国ということで、欧米ではなく日本に行く人が多いそうです。

また、みなさんやる気のアピールが上手だと思いました。口数が多い人も少ない人も、自分の熱意だけは最後にしっかりと伝えてくれました。

 

Japanイベントでヘッドハンティング?!

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採用期間終了の2日ほど前に、スフバートル広場というところでJapanフェスみたいなのが行われている情報をキャッチしました。面接は行っているものの、なかなかこの人!と即決できずにいたので、もう少し面接の人数(母数)を増やそうと考えていました。そこで、“Japanフェスで直接ヘッドハンティングすればいいんじゃないか?”というラブジャの提案で、ひとまず行ってみることに。

会場は正直、そんなに盛り上がっているわけではなかったですが(笑)、日本語が話せるor勉強中の人がたくさんいたので、片っ端から話しかけていくことにしました。

「アシスタント探してるんだけど誰か知り合いで興味ある人いない?」とヘッドハンティングなのかナンパしてるのか微妙な感じですが、歩いている人からブースで働いている人に話しかけました。

結果、3人と面接をする約束をすることができました。

 

採用決定!

面接は採用期間前日ギリギリまで行いました。最後の1人まで誰を採用するかめちゃめちゃ悩みました。

「採用するってこんな感じなのか…まるで引越し先を選ぶように、完璧な物件などないのか…」

そんな10円ハゲができそうなくらい頭を抱えて望んだ最終面接(採用側だけど)が、もはや忘れていたあの伝説の掲示板(無料.com)から応募してきた方でした。

面接を進めていく内に、「あれ、この人やる気は当然として、日本語もうまいしコミュニケーションも取れそうで、何より“将来は日本とモンゴルを繋ぐ仕事をしたいと思ってます”ってことは!!」と衝撃が走りました。(本人は通訳するだけの仕事だと思って応募してきました)

「よし!この人にしよう!」と意思が固まったところで、ちょうどモンゴルに来たばっかりの社長に説明して、即採用することにしました。アシスタントの紹介などはまた後ほどしていこうと思います!

 

面接・採用活動を通して

率直な感想は募集活動の大変さの割に、採用はあっさり決まったなぁという感じです。“引越し先を探すみたいだなぁ”って思ってましたが、採用を決める時は全然そんなことはなく、質問は最低限であとはその人からにじみ出てる雰囲気とか、非言語の部分から伝わることが多かった気がします。

そういう“フィーリング”みたいな部分は、その人の芯の強さだったり、今までの経験や苦労だったりが“オーラ”としてにじみ出てるのかなぁと感じました。

また、第一印象が非常に大事だとも感じました。今回の面接では、持ち物の指定などは一切しませんでした。ですが、履歴書をしっかりと持ってきていると「あ、この人は気が利くタイプなのかな」とか「真面目に仕事したいと思ってるのかな」とか印象が変わります。

自分をアピールするために日本語検定試験の合格書なども持ってきてくれた方もいました。あるとないとではこれほど印象に差があるのかと、感じることができました。

最初はどうなることかと思いましたが、なんとかなってよかったのと、逆に採用する側にたくさんの発見と気付きがあり非常に学びになりました。

採用は終わりではなく始まりなので、次はマネジメント(苦しみつつ?笑)頑張ろうと思います。

 

 

P.S.ちなみに申し込んで連絡なしの当日ドタキャンも数人いました。そこはさすがモンゴルです(笑)